山口の居酒屋「春がきた」、通称「春きた」のブログ

 山口県の超ちっちゃい居酒屋「春がきた」がなんやかんやと語っちゃってるブログです。

親業も楽じゃない

今日、うちのお坊ちゃまがママにうそをついた。まだやっていない宿題をやったことにしていたのである。いつも提出物を出さないからママがランドセルの中をあさっていたために発覚したらしい。うそは良くない。「一言言っといて」えっちゃんからお呼びがかかってしんパパの出番である。「はあ・・・」とりあえずため息が出る。怒られるほうも大変だろうがしかるほうも大変だ。はてさてどういえば伝わるのか。
 親にもいろいろな考えがあるだろうけれど、僕自身の個人的な考えとしては、とりあえず、宿題をやらなかったことまではいい。大人になっても自分自身をきちんとコントロールするのは大変だ。生まれたばかりの子供ならなおさらのこと。あるべき姿に自身を完璧な形で落とし込むことなどそれほどたやすいことではない。問題はとりあえずその場しのぎのうそを付いて解決しようとすることにある。現実問題としては確かに一度や二度ならその方法で切り抜けられることもあるかもしれないが、いつもいつもそううまくいくものではない。第一発覚した場合の代償はとうていそれに見合うようなものではない。周りからの信頼を失う。現実にはこれが大変に高くつく。周りから全く相手にしてもらえないようでは、お話にならない。何者にもなれない人間になってしまう。それは避けてほしい。余談だが現実問題として、仕事の面接などしていても、ここのところを勘違いしておられる成人方は、案外に多い。個人的なアビリティーが高ければ、それだけで社会人として通用するといった価値観をお持ちの方だ。実際のところ採用させていただくのはなかなか難しい。個人として、与えられた仕事を遂行する能力があるかどうかはもちろん大切なことではある。だが優先順位の一位ではないと思う。一番大切なことはチームの一員として、お互いの信頼関係を維持することを重要視できるかどうかである。それが大切であると分かっていただけなければ、他のメンバーとの間に修復不能なほどの問題が起きることは目に見えている。この高度に文明化された現代社会において、最も重要な社会人としての能力、価値観とは、信頼関係を重要視できるかどうかだと僕は思う。目に見える個としてのアビリティーや個々の仕事への適正などは、そのずっと後に考えるべき要素ではないだろうか。
 ってなんだか話がずいぶんとそれてしまったが、少なくとも僕は今のところ、そう考えており、それだからその旨をストレートに伝えるというのが自分のスタイルである。今までにも何度かこういったシチュエーションがあったがたいていいつもそうやってきている。だから坊やはこっちが「何が悪かったのか分かるか」と聞くとすぐに「うそをついたこと」と答えてくる。僕が言うことを先回りして理解できているのだ。僕は信頼を裏切った母に謝って許しを得てくるように言った。一見、ここでこの問題は僕の手を離れたように見えるが、まことに残念ながら僕の頭の中の問題はぜんぜん解決していない。頭の中の未解決の問題、それは僕自身の問題である。実際の子供へのアプローチの仕方がうまくいっているようでうまくいっていないように感じられるのだ。つまり、今回に限らず、自分がイメージしているよりも言いたいことが伝わっていないケースが多いように感じられ、それが非常に大きなストレスと脱力感を僕にもたらすのだ。最初についた大きなため息は、自分自身へのもの。彼の行いに対するそれではない。
 別に悪気があってやっているわけではないけれど、僕はいつも子供に対してもついつい大人と同じ目線で話をしてしまう癖があって、そのために子供にとって難しい、というか多くの場合、ものすごく難しすぎて理解不能な内容になってしまうらしいのである。(笑)その上さらに、これもまた望んでのことではないし、接客業に携わっているからこそなおさら認めたくはない事実だけど、正直なところ僕は、お世辞にも親しみやすいキャラクターなどではなく、いわゆるコワモテというわけではないが、どちらかというと「こわい」と感じられることの多いタイプで、ずっと目上の方などからさえも怖がられることの多い口であり、そのキャラクターがまた子供とのコミュニケーションをさらに難しいものにしている。坊やなどは一人で僕に呼び出されただけですでに大泣き状態だ。そんな状態だから伝えたいことが伝わるイメージがなかなかつかめない。うまくやってのけるイメージができないのに出番がやってくる。僕が大きなため息をつく理由がそれである。出口の見えないトンネル。先が見えなくても進まなければならないときもある。いつか自分なりの理想的な方法を身につけられるといいけれど。
  1. 2007/05/08(火) 23:03:08|
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